先進国における少子高齢化による労働力不足や、開発途上国における人口爆発、紛争などによる食料不足など、人々が地球上で暮らしていくために解決すべき課題は数多く存在しています。
BIPROGYグループは、「すべての人たちとともに、人と環境にやさしい社会づくりに貢献します」という企業理念、「先見性と洞察力でテクノロジーの持つ可能性を引き出し、持続可能な社会を創出します」というPurpose(パーパス:企業の存在意義)のもと、事業を通じた社会課題解決に加え、「障害者支援」「次世代育成」「地域貢献」を重点分野として社会貢献活動を行っています。
また、当社グループは、事業において社会課題解決を進める社会DXの推進にあたり、社員の社会課題への感度を高めることが重要であると考えており、社会貢献活動を人財育成、社員の意識改革の一環として取り組んでいます。2021年度より「社会貢献活動への役職員参加人数」を重要指標の一つとしており、2023年度までに、2020年度(84人(実人数))比20%増をめざしました。2023年度は、新規の参加者の増加にともない、189人(実人数)が参加し125%増となりました。
事業で取り組みきれていないものの社員の関心が高い分野、また逆に事業と親和性が高く活動を進めるにあたって相乗効果が期待できる分野、という両面から検討して選定した「障害者支援」「次世代育成」「地域貢献」の3分野を、社会貢献活動の重点分野として定め、取り組んでいます。
これらの取り組みを通じ、社員の社会課題への感度を高め、当社グループが掲げるマテリアリティ「デジタルの力とビジネスエコシステムを活用した課題解決の仕組みづくり」のKPIとする「社会や地球を全体最適で捉えた社会課題解決型ビジネスの創出/拡大」にもつながると考えています。
個々の活動は、社会への貢献の視点と当社グループの価値の視点から企画および評価するとともに、事業所地域の自治体、地域コミュニティや寄付先、社会貢献活動パートナーなどと積極的に意見交換を行い、いただいたご意見を活動の振り返りと今後の取り組みに活かしています。
重点分野 | 主な取り組み | 社会的な効果・指標(社会への貢献の実績) |
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1. 障害者支援 | ヴァイオリニスト川畠成道氏とのパートナーシップ |
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障害者の就業機会の提供 | 特例子会社であるBIPROGYチャレンジド株式会社での取り組み
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2. 次世代育成 | e-ネットキャラバン |
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バドミントン講習会 |
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3. 地域貢献 | 本社地域である江東区の豊洲文化センターとのコラボレーションによる地域交流 |
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TABLE FOR TWOとのコラボレーションによる国際貢献 |
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当社グループでは、社員の自発的な社会貢献活動を支援するための休暇・休職制度を設けています。
社会貢献活動休暇 | 連続または分割して月に5日、年に12日以内 |
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社会貢献活動休職 | 原則1か月以上2年以内 |
ユニハートは、社員の自発的な社会貢献活動の推進を奨励し、社会に貢献することを目的に2006年に設立しました。会員は805名(2024年3月末日現在)。会員自らが企画・運営を行うチャリティイベントや、NPOなどへの寄付など幅広く活動しています。当社としては、ユニハートの寄付に応じたマッチングギフトにより、会社としての支援を実施しています。
社会貢献活動の寄付先および寄付額は、重点分野であるなど複数側面から検討し、所定の決裁手続きを経たうえで決定しています。
2023年度の社会貢献活動支出額は、2,509万円(BIPROGYおよび連結子会社)でした。
当社グループは、どなたでもアクセスできるコーポレート社外サイト(https://www.biprogy.com/contact/)に、お問い合わせ窓口を設けています。受け付けたお問い合わせ、ご意見などについては、関係部門と連携し、調査、事実確認のうえ対応しています。
当社グループでは、世界的ヴァイオリニストである川畠成道氏の活動に共感し、1998年のデビュー時からオフィシャルパートナーとして支援しています。川畠氏は2017年に文部科学省の「スペシャルサポート大使」に就任されています。
2024年1月の「BIPROGYプレゼンツ 川畠成道ニューイヤーコンサート2024」では、目の不自由な方および同行者の方130名以上を招待しました。社員ボランティアは、事前に目の不自由な方の誘導講習などを受講してコンサートにのぞみ、毎回数十名の社員が会場案内やトイレ介助などを行っています。
コンサート会場では点字や大きな文字、音声できけるパンフレットも配布し、ご招待者の方から感謝の言葉をいただきました。
「川畠成道コンサートプログラム」は、公益社団法人企業メセナ協議会「メセナアワード2019」の「優秀賞(耳を澄ませば心に響く賞)」に選ばれました。(受賞企業:日本ユニシス株式会社)
「メセナアワード」は、企業による芸術・文化を通じた社会創造の観点で特に優れた活動を顕彰するもので、「メセナアワード2019」は、「This is MECENAT 2018」で認定された全国149件(87社・団体)の活動を対象に、外部の専門家からなる選考会により検討され、受賞企業・活動が決定されました。
目の不自由な方の社会参加促進に寄与するため、2004年から、公益財団法人 日本盲導犬協会への募金活動を続けています。
毎年、全国で盲導犬チャリティグッズ販売会や盲導犬理解促進活動を開催し、街で目の見えない、見えにくい方や盲導犬に出会ったときにできることなどを学ぶ機会となっています。「川畠成道チャリティコンサート」では、盲導犬の訓練犬と訓練士をご招待して、コンサートを訓練の場として提供しています。
毎年「川畠成道ニューイヤーコンサート」で誘導サポートを行う社員および一般の社員向けに「目の不自由な方の誘導講習」を実施しています。
講習では、「東京視覚障害者生活支援センター」にご協力いただき、視覚障害の基礎知識や、実際に目の不自由な方の役、ガイド役に分かれて、声のかけ方、階段、トイレの誘導方法などを学んでいます。
「特定非営利活動法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク(SPAN)」にご協力いただき、社員向けに「目の不自由な方を支援するワークショップ」を実施、音声読み上げソフトを使ったパソコンの入出力や、音声によるタブレット画面の操作などを学んでいます。
「e-ネットキャラバン」は、子どもたちが携帯電話やスマートフォン、インターネットを安全に利用できるように、子ども・保護者・教職員を対象とした啓発活動です。
「一般財団法人マルチメディア振興センター」が運営、総務省・文部科学省支援のもと、情報通信分野などの多くの企業・団体が協力して、全国で「e-ネット安心講座」を実施しています。
当社グループは、「e-ネットキャラバン」の活動趣旨に賛同、2006年4月の設立当初から参加し、講師認定講習会を受講したグループ社員を講師として継続して派遣しています。
2023年度は全国12箇所で、講師認定された社員が講座を行いました。
寄付先団体と協働で、オンライン講演会やワークショップを実施しています。
親を頼れない子どもたちの巣立ち支援をしている「特定非営利活動法人ブリッジフォースマイル」より、児童養護施設の現状と活動紹介し、実際活動に参加している社員ボランティアより参加活動について講演いただきました。現状を知り、自分自身が貢献できることがないかを考え、行動するきっかけとなりました。
また、離別家庭の子どもたちのための面会交流支援をしている「一般社団法人 びじっと・離婚と子ども問題支援センター」より、日本の離別家庭における子どもたちの現状と面会交流の現場のお話や、実際に活動している当社グループ社員がボランティアとしてのかかわり方例や参加方法についてご紹介いただきました。離別家庭の課題を知り、自分自身のスキルの提供が貢献につながるという気づきがありました。
「一般社団法人 江東ウィズ」が主催する「ふれあいまつり」に当社グループ社員が継続して参加しています。
「ふれあいまつり」は、江東ウィズが、江東区地域の方々と障害のある方が交流を深め、障害のある方々の活動に対する理解を深めるために、毎年開催しているイベントです。
社員は、模擬店などの販売ボランティアとして、江東ウィズの子どもたちとともに活動しています。
難病の子どもとその家族のための滞在施設を提供している「特定非営利活動法人 ファミリーハウス」で、各滞在施設に置かれたパソコンの定期チェックやその他の活動に、2010年から継続して当社グループ社員がICTを活かしたパソコンボランティアとしてかかわっています。
1989年、“日本ユニシス(現︓BIPROGY)から日本代表選手を輩出しよう︕”という声からスタートしたBIPROGYバドミントンチームは、多数の日本代表選手を輩出。当社グループのシンボルスポーツとして、世界での活躍を目標に挑戦する姿勢を忘れず、日々活動しています。
また、本社の所在する東京都江東区内の小学・中学・高校生をはじめとする多くの子どもたちを対象にバドミントン講習会を定期的に開催しており、バドミントンの楽しさを積極的に伝えるとともに、スポーツを通じた青少年の健全な育成に寄与しています。
BIPROGY JUNIOR OPEN バドミントン フレンドリーマッチ
2024年3月、東京都江東区の深川スポーツセンターにおいて、第2回「BIPROGY JUNIOR OPEN バドミントン フレンドリーマッチ」を開催しました。本大会は東京都の小学校1年~3年生を対象にした非公式戦で、96名のジュニア選手たちが熱戦を繰り広げました。
試合の前には、BIPROGYバドミントンチームの選手たちがコーチとして講習を実施するなど、次世代を担う子どもたちの育成も兼ねた有意義な大会となりました。今後も継続して開催する予定です。
東京都江東区の豊洲シビックセンターホールで川畠成道氏のチャリティコンサートを「地域住民の方々と共に感じ、共に考えるイベント」として開催しています。
このコンサートでは、来場者に演奏を楽しんでいただくとともに、募金活動や、コンサート中にアイマスクをして演奏を鑑賞する「視覚にたよらない美的体験」、「視覚障害や盲導犬について知る講座」、「音声ソフトを使ってパンフレットの内容をスマートフォンや携帯電話の音声で聞く体験」などのアクティビティを実施しています。来場者が楽しみながら、多様性のある社会を理解し、身近で困っている方に出会った時に「声かけ・サポート」ができるようになることをめざしています。
豊洲フェスタは、「公益財団法人 江東区文化コミュニティ財団 江東区豊洲文化センター」が、豊洲地域の企業や団体と地域の方々との交流のために毎年秋に開催しているイベントです。 当社グループは地域貢献として、2005年度から毎年、子どもたち向けにICTを身近に感じてもらえる機会を提供しています。2023年度は、「BIPROGY牧場へようこそ!」というテーマで、牛の3D測定、プログラミング体験、BIPROGY色の牛をつくろう(塗り絵)などを提供し、乳幼児から中学生まで、ご家族連れ中心に楽しんでいただき、当日は、社員ボランティアが中心となって運営しました。
2023年11月、江東区主催の江東シーサイドマラソン大会に9名の社員が給水ボランティアとして、2022年度に続き、参加しました。スポーツを通して、社員が社会貢献活動に参加する機会の場となっています。
江東区に事業所がある企業・大学などが集まる、「江東区社会貢献ネットワーク(こらぼら)」に参加し、「江東区における社会貢献活動の活性化」をテーマに活動を行っています。定例会での情報交換を行う他、地域の合同清掃、江東区民まつりなどの区内イベントに合同で参加しています。
社員有志の「豊洲キレイにし隊!」が、昼休みを利用して定期的に清掃活動を行っています。
2004年に社員の提案によりスタート、2007年からは豊洲地区の企業や団体による合同清掃の一環として開催、地域全体で多くの方が参加しています。
(2023年度は活動休止中)
支社支店でも、中部支社での堀川「宮の渡し公園」清掃で、クリーンアップ活動を行っています。
本社ビルでは、江東区内の障害者施設で作られた製品の販売会を定期的に実施しています。販売会では、社員ボランティアが施設利用者の方々とともに販売や呼びかけを行い、交流の場ともなっています。
(2023年度は活動休止中)
当社グループは、地域雇用創出や地域活性化につながるさまざまな取り組みを行っています。
また、当社の100%子会社として設立し、2019年2月に当社の特例子会社となったBIPROGYチャレンジドは、当社グループのノウハウと技術力を活かし、遠隔地でも仕事ができる環境づくりを行い、完全在宅型の勤務形態とすることで、通勤が困難な障害者の就業を可能とし、地方在住のままでの雇用を実現しています。この他、農作業を通じて障害のある社員が心身の健康ややりがい、楽しさを感じられる就業環境の実現を目的とした屋外農園「BIPROGYワクワクふぁーむ」を地方で実現しています。
開発途上国の飢餓と先進国の肥満や生活習慣病の解消を目指した、社会貢献プログラム「TABLE FOR TWO」に、参加しています。
本社ビルの社員食堂で対象メニューを提供し、先進国の利用者が対象のヘルシーメニューを食べるごとに開発途上国の子どもたちの学校給食1食分の20円が寄付される仕組みです。2023年度は、「TABLE FOR TWO」×「BIPROGYワクワクふぁーむ」のコラボ企画として、2020年に開園した「BIPROGY ワクワクふぁーむ」の野菜を本社1階社員食堂で販売し、全額を寄付活動に実施しました。そして、「おにぎりアクション」では、協賛パートナーとして参加し、様々な応援プログラムを実施し、活動を応援しました。
「ステナイ生活キャンペーン」は、不用品を捨てずに国際協力へ活かすというコンセプトのもと、書き損じはがきや古本・中古CD/DVDなどを集め、収益金を「特定非営利活動法人 シャプラニール=市民による海外協力の会」(以下「シャプラニール」)を通じ、国際貢献に役立てる活動で、全国の当社グループ社員の協力のもと毎年実施しています。寄付金は、シャプラニールの「子どもの夢基金」を通じ、バングラデシュやネパールにおける児童労働を予防し減らすための資金として活用されます。
当社グループは、被災された皆さまの救済や、被災地の復旧・復興支援にお役立ていただくため、義援金を寄付しました。また、社会貢献クラブ「ユニハート」が中心となり、本社、支社・支店での募金呼びかけを実施しました。こちらについても、個人の振込、当社からのマッチングギフトとあわせて「日本赤十字社 令和6年能登半島地震災害義援金」に寄付しています。
ユニハートでは、定期的に寄付先との交流イベントを実施しています。
2023年度は、リアルでの交流イベント、オンラインでの講演会やワークショップ等を臨機応変に実施、寄付先団体と社員が交流する機会となっています。
基本的な考え方 当社グループでは、「Purpose」を軸として、一人ひとりが「個」の多様性を高め、互いの個性を尊重し合い、自らの個性や能力を最大...
In order to improve the reliability of its non-financial information, the G...
当社グループは、公正かつ透明な購買取引の実現と、人権や環境等のESG課題に配慮した調達を目指し「BIPROGYグループ購買取引行動指針」や「BIPRO...