気候変動の影響による降雨パターンの変化に伴う水害・渇水や、人口増加、経済発展による急速な都市化の進行などに起因する水資源の不足など、水リスクへの関心が世界的に高まっています。
当社グループの直接的な水利用は主にオフィスでの使用となり、「BIPROGYグループ環境方針」および「環境長期ビジョン2050」に基づき、当社グループの事業における水使用量の把握および削減に努めるとともに、サプライチェーンにおける対応を検討しています。
BIPROGYグループは、世界資源研究所(WRI)の水リスクの分析ツール「Aqueduct(アキダクト)」などを利用して、国内外の事業拠点で水資源に関するリスクアセスメントを定期的に実施しています。2024年度に実施した最新のAqueductの分析では、中国、タイの4拠点を水ストレスが高い地域と特定しています。しかし、これら4拠点はグループ内では比較的小規模な拠点であり、該当する4拠点の総取水量はグループ全体の3%程度であることから、現時点では対応の緊急度は低いと考えています。
2024年度は、水量および水質の基準、規制に関する違反はありません。なお、水使用量の把握と情報開示については、2020年度より豊洲本社ビル(東京都江東区)などの一部事業所、2021年度からはBIPROGYグループ全体において対応をしています。
ITセクター企業における水使用量の上位には、主に自社保有のデータセンターの空調や冷却がありますが、当社グループは自社資産としてデータセンターを保有しておらず、当社グループのアウトソーシングセンターは、用途に応じて必要な設備環境を豊富なアライアンス企業の中から調達・選定し、お客様の要望に沿ったデータセンターを提供しています。
また当社では、事業活動を通じた水資源の適正な利用に向けた取り組みとして、製造時に水をほとんど使わず、世界中に豊富に存在し高効率でリサイクル可能な鉱物資源である石灰石を主原料とした新素材「LIMEX®」を使用した名刺を採用しています。
当社グループでは、環境負荷の低減を目指し、排水の水質改善に取り組んでいます。例えば、自社保有の研修施設「伊豆エグゼクティブ・センター」では、温泉水および生活用水を浄化槽で濾過処理し、河川への放流時に水質が適正なレベルになるよう管理しています。さらに、フィルターを通過しなかった汚水については、伊東市の専門業者に汲み取り処理を依頼し、適切な排水処理を行っています。
これらの取り組みにより、施設からの排水は環境への影響を抑えた形で処理されており、地域の水資源保全に貢献しています。
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