既存のテクノロジーのみならず、新たなテクノロジーの研究開発およびサービスを提供する際、それらが社会に良い影響を与えるだけではなく、負の影響や想定していなかった問題が発生する可能性があります。BIPROGYグループは当社グループおよびさまざまなビジネスパートナーとの協働により、新たに開発・提供しようとするテクノロジーやサービスが社会に対してどのような影響を与えるかをあらかじめ予見し、課題や問題となる可能性がある事象に対応する取り組みを開始しました。倫理的・社会的な観点に配慮した新たなテクノロジーやサービスを提供することで社会を豊かにする新しい価値を創造し、誰もが幸せに暮らせる社会づくりを推進していきます。
当社グループにおける新たなテクノロジーの研究開発およびサービスを通じた社会実装を、倫理的・法的・社会的な観点(ELSI: Ethical, Legal and Social Issues)からの支援をもって強く推し進める組織として、2024年4月、「ビジネス倫理センター」を設置しました。サステナビリティ委員会をはじめとする意思決定機関と連携しながら活動しています。
生命科学研究倫理審査委員会では、社外有識者を招き、人を対象とする研究について倫理的配慮、科学的妥当性を審査します。これにより、人に関連する研究の実験参加者の尊厳を守り、企業が個人の情報を取り扱うことに対する社会の信頼を確保するとともに、役職員が安心して研究できる環境を確保することで、イノベーションを推進していきます。
また、当委員会の活動状況(運営規程、議事録等)は、当社グループWebサイトを通じて、広くステークホルダーに公表しています。
分野 | 氏名 | 担当 | 所属 |
---|---|---|---|
自然科学 | 桜田 一洋 | 委員長 | 慶應義塾大学医学部 |
社会・倫理 | 神里 彩子 | 委員 | 東京大学医科学研究所 |
一般 | 小野 真世 | 委員 | 株式会社電通PRコンサルティング |
社会・倫理 | 山内 宣子 | 委員 | BIPROGY株式会社 |
自然科学 | 香林 愛子 | 委員 | BIPROGY株式会社 |
当該委員会開催数:15回(2024年10月末日時点)
付議された議案数:20件
近年、膨大なデジタルデータを取り扱うために生み出されたコンピューティングアーキテクチャと、蓄積されたデータをもとに学習し、認識・推論を行う AI 技術は、人々の生活の質の向上に大きく寄与し始めています。さらには地球上の誰一人として取り残さないために表明された国連の持続可能な開発目標(SDGs)で取り上げている健康と福祉、気候変動など、多くの課題解決に寄与するキーテクノロジーでもあります。AI 技術は私たちの社会をより豊かに変革する力を持つ一方で、適切に利用、運用、管理されない限り、個人のプライバシーや多様性、公平性を損なうなど、社会に対してネガティブな影響を与えかねない側面を持っています。また、生成AIの進化もあってAIの普及が更に拡大する中で、AIの適正利用や学習データのセキュリティ・知的財産権保護がより重要となっています。当社グループでは、AIが人に与える正負の影響を認識し、適切に対応するために「AI 倫理指針」を策定、 AI倫理の従業員への教育を行い、プロジェクトの対応を支援する体制を強化し、科学技術の急速な発展に伴って生じるELSIへの対応を進めています。
当社グループでは、「データ分析やAI 利用技術で企業・社会課題を解決する」ことをコンセプトに、各種サービスを開発・提供しており、 VUCA 時代におけるデータ利活用の高度化を目指しています。
生成AIに関しては、当社グループが長年取り組んできた自然言語処理技術のノウハウや知財を生かし、差別化されたビジネスを展開していきたいと考えています。業務効率化、業務高度化などの利便性に対する期待から、多くの企業や行政機関などで活用の検討が進められていますが、有効活用するためには生成AIの知識や業務への適性判断など、一定のスキルが求められます。また、機密情報の漏えいやプライバシー・権利侵害などAI 活用の懸案・リスクについても対応が必要です。当社グループでは、2020年2月に「BIPROGYグループのAI 倫理指針」、2023年4月に「ChatGPTなど生成AIの業務利用についてのガイドライン」を策定し、自社業務への生成AI 適用や、お客様へのサービス提供に向けて積極的に取り組んでいます。
消費者を、データやAIを活用して適切にセグメント化し、セグメントごとに適したプロモーション施策を提供することで、消費者の購買や行動変容の促進を支援するサービス
企業向け「ChatGPT」利用環境構築サービス。Azure OpenAI Serviceの活用でセキュアな生成AI環境構築と、顧客の生成AI活用シナリオの作成を伴走型で支援
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リスク管理委員会では、管理対象とするリスクをグループ全体で共通化し一元的に管理することを目的に、グループ共通のリスク分類体系を整備しています。現在、個...
ますます複雑化・巧妙化する情報セキュリティ上の脅威に適切かつ迅速に対処するため、グループ全社員を対象としたeラーニングや階層別集合研修、技術者向けサイ...
(2023年4月現在) BIPROGY株式会社 UEL株式会社 ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社 株式会社...